仮想通貨業界で、頻繁に聞く言葉の中に「マイニング」があります。
マイニングとは直訳すると採掘という意味です。
ビットコインは毎日世界中であらゆる人同士が取引をしています。
当然、この時に、誰から誰にビットコインが送られたのか?ということを第三者が記録する必要があります。
例えば、今の世の中の法定通貨の仕組みでいうと、この第三者は銀行になります。しかし、ビットコインには銀行のように中央集権的に管理する機関がありません。そのため、ビットコイン開発者のナカモトサトシは「そうだ!だったら常に有志で記録してくれる人には手数料としてビットコインを報酬として受け取れるようにしよう!」と決めたのです。
このビットコインの取引に関する記録をする人を、マイナーと呼び、マイナーは取引承認作業をする事によって、未発行の仮想通貨を報酬として得る事ができるのです。
仮想通貨は、中央管理をする機関を必要とせず、信頼できるものとして流通させるには、正確な記録を、不正がない状態できちんと保存する必要あります。従って、仮想通貨は、一定期間毎に全ての取引記録を取引台帳に追記する事で、整合性を管理しています。つまり、マイニングとは、仮想通貨の整合性を管理する一役を担い、マイナーはその承認作業の報酬として未発行の仮想通貨を得るという事なのです。
マイニングの方法には一人で掘る「ソロマイニング」と複数人で掘る「プールマイニング」があります。ビットコイン取引が開始した当初は主にCPUによる取引が行われていましたが、ビットコインの価格が高騰するとより高速の処理のためにGPUによる計算処理に移行していきました。さらにASICというビットコインマイニング専用チップを搭載するハードウェアも現れマイニング業界の競争は激化しています。マイニングの速さは1秒間で処理されたハッシュ数(H/s)によって測定されますが、GPUで約600MHH/s、ASICでは1GH/s(1GH=1000MH)が可能になりました。
「じゃあ私でもできるんじゃないか!」と思うかもしれませんが、残念ながら個人での参入は現在ではほぼ不可能です。
というのも、現在は、ビットコインのdifficulty(採掘難易度)が非常に高くなっており、個人での参加は初期投資が高額になり、機器のセッティングやメンテナンスの知識、また機器自体の世代交代と言ったリスクが伴います。ソロマイニングは採掘に成功する確率が低く、効率が悪くなるので現実的とは言えません。
そのため、個人が現実的にマイニングビジネスに参入するのであれば、プールマイニングを行っている企業が提供しているクラウドマイニングサービスに投資することが最も効率よく管理も楽です。マイニング機器自体の世代交代もクラウドマイニング運営会社が大規模で順次交換していくので常に最新の機器でマイニングできることもメリットです。