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仮想通貨のトークンの種類をあなたはどこまでご存知?プラットフォーム別にトークンの特徴を比較してみた

5月 8, 2018

今回は、仮想通貨のトークンについてお話ししたいと思います。

そもそも、トークンって何?

ビットコイン、イーサリアム、リップルなどの仮想通貨は聞いた事がある。でも、トークンっていまいち何なのか理解できていないという方も多いかも知れませんね。仮想通貨のトークンとは、既存のブロックチェーン上から発行されるもので、一般的なBTCやETHといった仮想通貨と同じように送金や取引ができます。ICO案件に投資して、トークンを受け取った事がある方も多いのではないでしょうか?

トークンをアセットタイプ、トークンではないビットコインやイーサリアムなどをカレンシータイプと呼ぶ事もありますが、多くの方がトークンの事も、コインと呼ぶ事が多いかと思います。仮想通貨の中には様々な種類があり、その中にトークンと呼ばれる種類があるという認識で良いかと思います。

トークンの種類
CounterPartyトークン

トークンの中で最も歴史があるのが、カウンターパーティトークンです。カウンターパーティトークンはビットコインのブロックチェーン上から発行されます。そのため、送金時にはビットコインのマイナーにビットコインで手数料を支払い、ビットコインと同じように送金されます。
送金手数料や送金速度もすべてビットコインに依存します。

ERC-20トークン

ERC-20トークンはEthereumブロックチェーン上に発行されるトークンです。ERCとは、(Ethereum Request for Comment)を指し、Ethereum(イーサリアム)の技術的なドキュメントのことを指します。また、トークンに関する20番目に提起されたものに準拠して作られるトークンをERC-20 Token Standardと呼び、これを一般的にはERC-20トークンと呼びます。

ERC―20トークンは、イーサリアムのブロックチェーンを利用する為、イーサリアムの送金手数料や送金速度に依存します。現状、ビットコインよりも送金料が安く、送金速度も速いです。送金手数料はイーサリアムで支払い、イーサリアムのマイナーによって送金されます。

Mosaicトークン

一般的に、既にご紹介したカウンターパーティトークンや、ERC-20トークンが有名ですが、Mosaicトークンは、NEMのブロックチェーン上で発行されるトークンです。
従って、送金手数料はXEMで支払い、送金速度もXEMに依存します。
コインチェックの騒動で、NEMという仮想通貨が盗難にあったという事で、NEMをご存知の方も多いかもしれませんね。

Mosaicトークンの場合、他のトークンと違い、トークンを発行したらずっと利用できるわけではなく、1年毎に更新費用が発生します。因みに発生する費用とは、
ネームスペース料 100xem/1年+0.15XEM
サブネームスペース料 10xem/1年+0.15XEM
Mosaic発行料 10xem/1年 +0.15XEM

年間120.45XEMでトークンを作成する事が可能となっています。

その他のトークンプラットフォーム

今回は、代表的なCounterPartyトークン、ERC-20トークン、Mosaicトークンをご紹介しましたが、実は、これ以外にもトークンが発行できるプラットフォームが存在します。
例えば、LISK, NXT, WAVES, QASH(独自ブロックチェーン移行後)などです。

現在ICO投資をされている方からすれば、一番馴染みがあるのは、ERC-20トークンだと思いますが、他のプラットフォームのトークンも今後出てくる可能性もあるので、是非色々勉強されてみると良いかと思います。

何故、開発者はトークン発行するのか?トークン発行のメリットとは?

さて、冒頭で仮想通貨は様々な種類があり、その1種類がトークンと呼ばれるものである点をお伝えしました。では、何故、開発者はビットコインやイーサリアムなどの様な新たなコインを発行せずに、トークンを発行するのでしょうか?

1.コスト面
最大の理由は、ブロックチェーンを1から開発するというコストと手間を大きく省けるという点が挙げられます。
実際に、Bitcoinのプラットフォームや、イーサリアムのプラットフォーム上でトークンを発行してしまえば、発行手数料だけで誰でも直ぐに簡単に独自のトークンを作る事が可能です。

2.マイニング
新しく仮想通貨を作ったとしても、マイナーがいなければ送金ができません。しかし、トークンはその母体のマイナーにより送金されるので独自にマイナーを確保する必要が無く、マイナーが全くつかないというリスクが無くなるという事です。

3.ウォレット
新たな仮想通貨を開発する際、独自のウォレットも同時に開発する必要がありますが、トークンを発行する場合は母体のウォレットを利用すればいいのでその開発を省くことが可能です。

トークン発行のデメリット

では、トークン発行するデメリットは何でしょうか?メリットだけではなく、デメリットもキチンと把握して、仮想通貨を理解する事が大切です。

1.送金コスト・詰まり
頻繁に感じるのは、送金コスト・詰まり問題だと思われます。特に、CounterPartyトークン(Bitcoinのブロックチェーン上から発行されるトークン)はBTCのマイナーが送金の計算をするためBTCが詰まっている際には一緒に送金詰まりを起こします。ビットコインを送金したのに、中々着金しないとイライラしたことがある方も多いのではないでしょうか?
BTCのマイナーが送金処理をするということは、その送金手数料もBTCで支払うことになります。従って、送金コストが高くなっているときにはトークンでも送金コストがあがります。
このように、母体プラットフォームのスケーラビリティ問題やコストの問題は、同時にそのブロックチェーン上で発行されるトークンの共通の問題にもなることが最大のデメリットと言えます。

2.自由度
トークンには母体があるので例えばBTCでできないことをカウンターパーティトークンではできません従って、その用途や性能などの自由度には限界があります。

3.中央集権化しやすい
トークンは発行者が全量を保有するところからスタートします。トークンは何かのサービスで使えるようにしたり、配布されたり、もしくは個人が遊びでつくったりするものなので基本的には中央集権的である場合が多いという点が挙げられます。例えば、ZAIFトークンであれば、ZAIF及びテックビューロがそれをどう扱うかによってコントロールされるという形になります。
従って、運営が倒産したり逃げたりまたは詐欺だったりする場合、そのトークンは終わるため、運営への信用が不可欠になります。そのために中央集権的になりやすいというデメリットがある点を理解しておく必要があります。
実際に過去にZAIFにて上場していたビットガールズなどのトークンは、サービスも上場も廃止されたという例もあり、完全に今は無価値になったものもあります。
「上場しても、無価値になる事もあるんだ」という事を、是非覚えておいてください。

まとめ

今回は、仮想通貨のトークン、そしてトークンが発行されるプラットフォームの種類、そして、トークン発行に関するメリットとデメリットについてお伝えしました。

ICO投資はしているけれども、いまいち理解せずに投資だけしている方がほとんどだと思いますが、トークンのプラットフォームの種類や、メリット・デメリットを理解しておくことはとても大切な事です。