投資家は、ビットコイン（BTC）バンドワゴンに直接飛び乗るのではなく、3つの「重要な質問」を自問自答し、それぞれの質問に対し、満足のいく回答ができる事を確認する必要があります。仮想通貨投資会社のビットワイズアセットマネジメントは、新しいレポートの中で、この点を強調しています。
「機関投資家のポートフォリオにおけるビットコインのケース」と題されたレポートによると、ポートフォリオの一部にビットコインを加える事を検討している投資家は、まず最初に次の質問をする必要があります。
１．ビットコイン分配の最小許容保有期間は、どれくらいですか？
２．ビットコインの分配に最適なリバランス頻度は、どれくらいですか？
３．どのくらいのビットコインを、ポートフォリオに追加する必要がありますか？
１．最小許容保有期間
ビットコイン割り当ての最小保有期間に関して、ビットワイズ社は、ポートフォリオ全体の収益に、わずか1年間以上、ビットコインを保有するよう分配する事で「非対称的にプラスの」影響を与える事ができると指摘しました。
「Contribution of a 2.5% bitcoin allocation to a 60/40 portfolio over 1 year. Source: Bitwise Asset Management.」
しかしながら、ビットコインの保有期間を2年以上に移行する場合、ビットワイズ社は、ビットコインをポートフォリオに追加する事は「（ポートフォリオへの）積極的な貢献の頻度がすぐに100％に近づく」ことを意味すると発言しました。
「Contribution of a 2.5% bitcoin allocation to a 60/40 portfolio over 2 years. Source: Bitwise Asset Management.」
２．再調整（リバランス）の頻度
投資ポートフォリオにおけるビットコイン分配のリバランスに関しての2つ目の質問に対して、レポートでは、適切な再調整（リバランス）がなければ、「ビットコインへの小さな分配でも、ポートフォリオのリスク/リターン特性を大きく支配する可能性がある」事が明らかになりました。
定期的な分配のリバランス（再調整）を実行する必要がある為、レポートの中では、そのための4つの異なる間隔を検討しています。つまり、リバランスなし、毎月のリバランス、四半期ごとのリバランス、および毎年のリバランスです。
ただし、ビットコインの歴史的に大きなリターンを念頭に置くと、投資家がビットコイン分配のリバランスしなければ、よりポートフォリオのリターンが大きくなる事は驚く事ではありません。 しかし、このような戦略は、投資家にとってより高いボラティリティとドローダウン（大幅下落）にもつながる事になるとレポートの中で述べられています。
結果的に、ビットワイズ社は、「月ごと、四半期ごと、または年ごとにリバランス戦略を追加する事により、ボラティリティへの影響が大幅に減少します。これにより、リバランスが行われた戦略のシャープレシオ（リスク調整後収益）が大幅に高くなります。」と発言しています。
３．どれくらいの量を分配
最後に、投資家がポートフォリオに、どれだけのビットコインを追加すべきかについて自問するべき3番目の質問で、おそらく最も重要な質問に対して、ビットワイズ社は、過去のリターンから厳密に判断すると、「ビットコインが、多ければ多いほど良い」と答えました。しかしながら、ビットコインを追加すると、ポートフォリオのボラティリティも高まり、大きなドローダウン（大幅な下落）が発生する可能性が高まるとレポート中では警告しています。
ビットコインの最適な分配比率を決定する為に、レポートは0％から10％の範囲の異なる分配に対して、シャープレシオ（リスク調整後リターンの測定値として知られている）を計算しました。そして、より多くのビットコインがポートフォリオに追加されるにつれて、シャープレシオに非線形の増加があることを発見しました。
結果的に、「分配比率が3〜4％の範囲を超えると、ビットコインをポートフォリオに追加する事による増分的なメリットは減少する。」とレポートは結論付けました。